中央アルプスは長野県の木曽谷と伊那谷に跨って南北に連なる山脈であり、別名「木曽山脈」とも呼ばれ、南アルプス(赤石山脈)、北アルプス(飛騨山脈)と共に日本アルプスと呼ばれております。
範囲は諸説ありますが、一般的には経ヶ岳から恵那山までの間と認識しております。主要の山は駒ヶ岳、宝剣岳、三ノ沢岳、空木岳、南駒ヶ岳、恵那山などがあります。
1951年に県立自然公園に指定され、2020年3月には国内で57カ所目となる「中央アルプス国定公園」として新たに指定されました。

植生についてですが、駒ヶ岳、千畳敷カールと極楽平、三ノ沢岳、南駒ヶ岳、擂鉢窪カールなど東面にカールが広がっており、その圏内は大規模な高山植物の群生地となっております。世界でもここでしか自生しない中央アルプス高山帯固有種のコマウスユキソウやコマクサ、チングルマ、イワギキョウ、ミヤマキンバイなど高山植物の宝庫です。また昭和30年以降、中央アルプスからは絶滅したとされていたライチョウですが、平成30年に約半世紀ぶりに中央アルプスにおいて発見され、令和元年より環境省による個体群の復活事業が開始となり、現在では通年でライチョウの目撃も増えるなど復活の兆しを見せております。